カンカンのお客さん/中学生のお話

中学生のお話 その1

(静岡県の某市)

父親の田舎へ 家族で行くのも恒例に成っているが、これと言って 親の田舎は中学生にとって、遊ぶ友達もなく退屈をしていた。
毎年来ているが ヒマを持て余していると おじいさんに「髪が伸びているから 床屋に言って来い」と言われた。

仕方なしに 髪も確かに伸びているので 気は進まないが行く事にした。
もらったお金をポケットにねじ込み、おじいさんの行きつけの床屋の場所を聞く。 

早速来て見たが 今時の中学生が入りたがるような店構えではなく、中にいる人は店主と思われる人で 55歳から60歳位か・・・
ためらいながらも 店のドアを開け中に入る。

中から待ってましたとばかり 外の中学生を見ていたオヤジさん(店主)が「はい、いらしゃい!」、と椅子の脇で待ち構えていた。
何も言わず 理容椅子に座ると 店のオヤジさん 「中学生かい?」と一言、 ただ うなずきながら「はい・・・」と一言返した。
首に布が巻かれ 沈黙が続く ・・・

注文を聞いてくれるのを待っていたが バリカンの音がした瞬間、店のオヤジの手が 中学生の後頭部を鷲掴み(わしづかみ)。
次の瞬間には おでこの上にバリカンが走っていた。

中学生は一瞬何が起こっているのか解らず、鏡に映る自分を見ていた、鏡の中に写る自分の前髪が無いのに気づき「 なっ  何するんですか」 と叫びたかったが おそい・・・・ 涙が出そうに成る自分をおさえていた。
頭が逃げる中学生 「どおしたの?」と店のオヤジが聞いた。

「何でハゲにするんですか」と精一杯に聞いた中学生、オヤジさんの一言は「中学生は丸ボーズと決まっているだろ」。

どうやら その辺りの中学では校則により髪形が決められているらしく、中学生=ボーズ と図式が決まっているらしい。
その中学生は 当時かなりのショックだったみたいで、カンカンでまくしたてていた。

その店のオヤジさんは近所の人しか来ないと思っていたようですね。
ちなみに(カンカンのある付近)神奈川県内でも茅ヶ崎あたりで校則でボーズは無いです 。

教訓・(ゴールデンウイークなどで) 地方(茅ヶ崎を除く)へ行く場合、髪をカットする時には 付近の情報を集めよう。
 

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中学生の話し その2
「いらしゃいませぇー」とKANKANで声が飛ぶ、久しぶりに見る中学生だった。
KAN「おおっ 久しぶりだね〜」
中学生「今日は後ろを直してほしいから来た」と言っていた、見たら自分でカットしたみたいだ・・・・・

順番が回って、技術椅子に座ると、ある おしゃれな店構えの美容院でカットに行った時の話をしてくれた。
何でも KANKANでカットした友達のヘアースタイルが自分でもやりたく、「そのカットなんて言うカット?」と聞いたところ「ツーブロック」と教えてくれたらしく、美容院でその通り注文したそうです。

中学生(中)「ツーブロックにして下さい」と注文をした。

技術者(美)「ツーブロックですね、今流行ってますねー」と注文を聞きバリカンを持ってきたそうだ。

 !美容院でもバリカン使うんですね、トリマー(うぶ毛を剃るやつ)だけかと思っていたが(kan)

(美)「結構多いですよ ツーブロックにする人」などと話していた。   (よっし!おしゃれな店でやはり正解!By中)

(中)は安心して「そうですか〜友達もツーブロックで、その友達に聞いてきた」などと 要は世間話に入っていった、時。

バリカンが音を立て中学生の頭を滑り始めた。

(中)「??????」 なにか ちが〜う・・・ 「えっ えっ  ちょっ」

バリカンは容赦なく 後頭部にも入っていた、しかも旋毛(つむじ)の近くまで・・

(中)「チョッと待って下さいよ〜  後ろやり過ぎじゃないですかぁ???」

(美)「ツーブロックですよねー ツーブロックはこうですよ!」

(中)「いや〜まずいですよ・・・」と黙ってしまった。

そんな会話の虚しさを感じ、心に叫び声を押し殺し 涙がにじんで来るのを感じていてたそうだ。

彼(中)が やられた頭(ヘアースタイル)は 中国のカンフー映画に出てくるような、上に束ねるとマルっきり回りの毛が無いスタイルで、髪が残っている所は天辺(テッペン)だけ、束ねるだけの長さも無いが・・・
確かにツーブロックには成っていますがこんなヘアースタイル今時中学生がするわけない。

彼は 2週間学校に行かなかったらしい、(中)「明日から学校に行くので直してほしい」とKANKANに来たわけだ。

直すったって、まだ周りが短い、スポーツ刈に決まり、本人は短くしたく無かったが納得していた。

後頭部の所までバリカンが入っていたので、横から見た後頭部の丸みは出ない、絶壁(ゼッペキ)に見えるのはいたし方ないね。

(中)は、KANKANで文句を ここぞとばかりしゃべっていた。

KANKANで ツーブロックと言っていたヘアースタイルは、サイドが完全なツーブロックで、サイドのツーブロックから緩やかに、後頭部のグラデュェーション部へつながっています。

話の行き違いか、仕上がりのイメージがマルっきり違うのも おそろしいね。

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小松 清

















中学生の話 その3

まだ。不幸な話は続く
これも良くあるパタ−ンだが、理容師と喧嘩する話。
喧嘩と言っても 取っ組み合いまで中学生が してきたのではない、軽い言い争いです。

耳の前の部分を 揉み上げ(もみあげ)って言われていますが、髪結いの時代からの慣わしです、英語では(サイドバーン)だと。

その揉み上げを 長く残したいと思っていた彼(中学生)は 注文を聞かれたときに「揉み上げはそのままの長さで、いじらないで下さい」と 注文をつけた。

全体短めにするので すそ回りにバリカンが入る 揉み上げ以外バリカンが入ったから、揉み上げの部分が こんもりと毛が残っていた。

周りが程良く刈り上がり、上もカットした、早いスピードで終わるが、揉み上げ部分の毛がまだ ふくらんでいる。

有無も言わず、刈布が取られ シャンプーに入る、(しつこいようだが 揉み上げは モッコリ)

シャンプーが終わり ドライヤーも使わず 頭に何か付けられた・・「ハイ、おわり」と言われ かぶっていた布が取られる。

(中) 「あのー揉み上げが 変ですから切ってください」と彼が言ったら、「揉み上げはいじるなって言っただろ!」と強い口調。

もちろん 切ってはもらえなかったらしい。(しつこいが モミアゲ モッコリ)

その理容師の常識が 無いと言えば お終いだが 「普通そのままで 帰すか?」と カンカンで同情したが、ごめん!笑えた。

かなり悲しかったらしい、あとで自分では薄く出来ないので「カミソリで剃り落としました」と言ってた。

さらに、学校では「揉み上げが短すぎるぞ」と 先生に怒られたそうだ。

まさか カンカンをだまそうとして 創ってきた感じでもないし、どこの理容店か聞いたが 書けません。

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