平成5年スキーツアー北海道に参加した 通称マー君 話題の主 Vo1

毎年恒例のカンカンスキーツアー、前回(平成4年度) 蔵王では スキーでがんばっていたマー君だが、
仲間からスノーボードを借りて 密かに練習をしていた。 

マー君は「スノーボードって難しそうだと思っていたが、案外、出来そう」・・と密かに感触を確かめていた。

カンカンのスキーツアーに今回も参加することになっていたが、今回はスノーボードデビューする事になり、
コツコツと貯めた20数万円を握り締め神田へ スノボーグッズなどを買出しに行った。

神田、原宿、とスノボーファッションを物色しては、うろつき回っていたが、カンカンへの電話がマー君の命の電話だった。
「メーカーはこっちの方がいいですか?」「サイズはゆるい方がいいですか?」「色は・・・」
事あるごとにカンカンに電話が掛かる。

こちらの仕事のことなど 考えられない状態だから しょうがないか・・・

頭のてっぺんから足の先までバシー!っと揃えて、「ぐぅ。」満面の笑みを浮かべ 
大満足のマー君、仲間と行くツアーが待ち遠しくて仕方がないようだ。

いよいよ 北海道が近づき 武本と 初日、羽田まで行く アクセスを計画していた。

小田急沿線に住んでいるが、小田急では東海道の始発には時間的に間に合わず 
品川の某ホテルに前日から宿泊することとなった。

武本がホテルの割引券が手に入るらしく、ホテル代金が割引になりマー君大満足 八千円。

いよいよ出発前日待ちどうしいスキーツアーへ
(現在ではスノボーのほうが多いがスキーツアーと呼ぶのはどうかと思うが)。

「品川のホテルはどこだ〜・・」荷物をかついで 武本に聞いた方向に 目指すホテルの影はない 。

たばこ屋のおばさんに 「このホテル探しているのですが・・」
ホテルの所在を聞いたが「この辺には無いよ〜神田駅の近くじゃない〜」と訳の判らないことを言われる。

品川の駅に戻り駅員に聞いた、 駅員の指さす方に確かにホテルの看板・・
「でも武本さんの説明では、駅を挟んで反対方面だったはずだ」マー君独り言。

ようやくホテルに着いたら「仕事が終りしだい後から行くよ」と言っていた武本が、
先にホテルに着いてくつろいでいた。

武本「おー、マー君、遅かったなー」、ソファにくつろぎながら ビ−ルを呑んでる・・・

マー君「武本さん冗談じゃないですよ〜この荷物持ったまま1時間以上歩きましたよー、
勘弁してくださいよー説明 違うじゃないですかー」

(犯人→ 武本)

武本「えっ方向 間違えてた−?・・ご免ゴメン、まあ−これ飲んで。」缶ビールを差し出す。

無言で受け取りビー利を飲みきると 「もう寝ます・・」さっさと寝床へ入るマー君。
翌朝 さすがに羽田空港に近いので ゆったりした時間を味わったマー君であった。

羽田で待ち合わせの仲間と合流して、問題なく北海道に到着! 天候 ほぼ良好で 
気分は 「さ・い・こ・う・」仲間の笑顔が物語っている。 

千歳空港からバスで数時間、昼頃 現地、留寿都スキー場に現着。

チェックインも済み、マー君はいち早くスノボーのファッションに着替え 
手を広げ一回転 みんなに見せていた。

「オー!マー君 カッコイイ!」新しい物は 誉める事が暗黙の了解に成っているのだが、
すっかり気をよくした マー君「僕 ちょっとその辺で滑ってきます」

誰ともなく「オーじゃリフト券売り場で集合なー」・・

いつも大所帯で行くツアーは 仕度に時間が掛かるが、早く滑りたい気持ちが 
みんなを急がせ、割合早く 待ち合わせ場所でマー君を待つ。

時間的に頃合だが、マー君が来ない「遅いなーなにか有ったのかな」と、軽い心配がよぎった頃 、 
「おっ あれマー君じゃないか」仲間の一人が指差す方に、ぎこちない動きで戻ってくるマー君発見。

集合場所にようやく来た。

マー君「あし・・やっちゃった・・」  「えっ、足!」
まだ一日リフト券買って一回目だが、どうやら足首をひねったらしい・・・。

みごと やってしまったマー君 足の捻挫が 相当 痛いらしく、皆から「大丈夫かぁ・・」の返事に、
「痛いスッ 部屋で休んで様子を見ます」 寂しそうに部屋に戻っていった。

その夜 ゲレンデの情報を 何気なく聞きたがっているが 、当然 楽しかったはずだが、
それを言っては悪いような気持ちが有るのだろう、 仲間は「たいして滑れなかったよ〜」
などと 言っていた、が、嘘とバレてる。

初日のマー君 我々の用意したウイスキーを 足の痛みを紛らわせる為か、
飲まなければ損だとばかり しこたま飲み、夜中まで喋っていた。

アルコールの作用で 足の痛みも忘れ陽気なマー君 明日は滑るぞー!

2日目 未明  武本君を起こしたマー君・・・「武本さん薬無いですか?」、

武本「どうした マー君 足がいたいのか」、 

マー君「熱があるらしく 風邪かも知れないですよ〜」     T 「風邪・・?」

早朝から、熱を出してしまい 朝食も食べたくないらしい。
朝食はチケットでバイキングスタイル 朝早くから他の食物屋が営業してはいない。

武本君 気をきかしてバイキングで食事をしたあと 「マー君にも何か持っていってあげよう」と思い、
バイキンクで もって行けるものはモンキーバナナ位、それをポケットにいれて持っていった。

だが、運悪く部屋にある食べ物は島谷さんが持ってきていた、バナナチップだけであった。

武本君が持ってきたモンキーバナナを見ると、今まで食べていたバナナチップをチラッと見て、
「あ・りが・・とう」と お礼を言っていた。

2日目はリフト券がツアーに含まれていた

「リフトの引換券を誰かに売りさばいて来ようか」と提言するが、
マー君「少し様子を見て、熱が下がったら 滑るからいいです。」

「だじょうぶか」と皆の問いに、「だいじょうーぶですょ」と言っていた。

TV(笑っていいとも)を見ていたが 一向に熱が引かない。

食事も満足にできなかったし リフト引換券も無駄に成ってしまう、一人きりで部屋で過ごすのはつまらない。

決心を固め、痛い足をやっとの思いで スノーブーツに入れる、腫れていたからブーツを履くのが大変だったらしい。

何とか滑ってみたが、痛みと また熱が上がってきたのか、フラフラになりあきらめる。

夜はみんなで小宴会、マー君は ポカリスエットの美味しさを 実感したそうだ。
「明日は滑るぞ」と心に決め、そうそう寝ていた。

3日目天気良好

マー君 今日はさすがに朝食をとれる元気が出てきた。

一緒に朝食を取っていると、「これ使えますか・・」と ツアーに含まれている 
指定日有りの リフト無料引換券を見せるが・・・・。

「マー君これは 使用日が決まっていて、昨日の日付で 今日は使えないよ〜」

マー君「えっ・・・そうですか・・・」と、かなりガッカリしていた。

みんなが揃い 券買所に行くと「3時くらいまで滑れるが、早めに上がりゆっくりしよう」と話がまとまる。

マー君に足が調子悪いので、回数券をすすめたが マー君は1日券を買ってきた。

マー君の計画では 早めに切り上げてリフト券を転売、と計画していたようだ。

「さぁー張り切って滑ろう」、みんな2泊3日最終日を 各々楽しむ。

だが、一本滑るのも 留寿都スキー場のゲレンデはかなり長い方で、
足の故障で速く滑れないマー君は時間が掛かる。

結果リフト券を売る時間もなくなり あたふたする事になる。

急いで 帰りの集合時間に間に合うように 着替えや荷造りをしていた。

そんな中 マー君を見ると 手荷物を一切持っていない。
「手荷物どうしたの?」と聞くと、宅配便で全部送るらしい、やはり足のためか、身軽にしたいのだろう。

ところが 宅配で送る荷物が一つしか無い。

更に驚くほど その荷物が異常にデカイ!

どんな大きさかと言うと25cm×60cm×180cm位

実は、その中に 今回の全ての荷物を収めたのだ。 

ボードは勿論、ウェアーや着替え、お土産、スノボーシュウズ、グローブ・・

マー君いわく 「店長が”ダンボールで送ればだいじょうぶ”って言ったじゃないですか!」

・・・確かに カンカンで「スノボーのケースが無くても大丈夫 、ダンボールを切って、
ガムテープでくっつけたりして 加工して送れば・・」とは言ったが 、・・・

まさか、一升ビンが6本入るダンボールを そのままつなげて送れとは言っていない。

しかも、帰りに 荷物を その中に全部入れろとも 言っていない。

その大きく連結されたダンボール、北海道に送るときも、知り合いの宅配業者に 無理やり頼んだそうだが
「誰が見ても異様にデカイよ、やせた人の棺おけ?」状態。

その棺おけみたいなダンボール箱を、重たいので二人がかりで ホテルのロビーを通り宅配受付まで持っていったが・・・・

ロビーのカウンターの中から ・・「??なんだろう」といっせいに見られている・・・痛い視線を感じる・・・

宅配便受け付けの おばさんが「クッ・・重たい!」「これは何が入っているの」。

マー君 きっぱりと言った「スノーボートの板です!」。

宅配のおばさん「?これ板だけの重さじゃないね〜、二つに分けて下さい」。

それを聞いたマー君は、いきなり怒った。

スノーボードの板を二つにしろ(二つに割れ)と 言われた様に感じたのだ。

「冗談じゃない二つにしろと言われても出来るはずないでしょう!」

おばさん「これは宅配では送れないので 荷物扱いになって1週間くらいかかります。」

マー君「こちらに送ったときはチャンとその大きさで大丈夫だった」と 
宅配便受付のおばさんに食い下がっていた。

頭の中では、「早く送らないと、お土産も駄目になるかもしれないし 洗濯物も臭くなってしまう」

何とか一つで送れないかと交渉するが おばさんはあきれ顔。

近くに一緒にいた武本に、宅配のおばさんが「この人…おかしいから(言ている事が)どうにか説明して」

この時、マー君は(この人頭がおかしい)と おばさんに言われたように聞こえたのだ。

それも、マー君に直接言わず、横にいた武本に言ったので、マー君大激怒!!

完全に頭にきたみたいだ、(怒り心頭に達っす←マサにこんな感じ)真っ赤になって怒っていた。

「東京で宅配の偉い人を知っているだ」とか色々言っていたが・・

「マー君おばさんに言っても無駄だと思うよ・・」と 忠告したが収まらない。

だが、何とかなだめ、結果 マー君倍料金を払う事で納得していた。

今回、マー君の気持ちは痛いほど良くわかる。

・ウェアーやボード、ブーツ全て新調して20数万円位出費したのに一回滑っただけで怪我。

・ツアーの前日ホテルに 間違った情報で歩き疲れ、やっとたどり着きすぐに寝ただけで 8千円。

・一本滑って足を捻挫しただけで終わらず、

・風邪もひいた。

・夜中熱が出て、・中日(なかび)、滑れずに一日券を買ったが そのリフト券も ほぼ無駄になる。

・食事も ろくに取れず 腹が減っても メインはバナナチップ、更にもって来てくれた食料は 
バイキングで くすねたモンキーバナナ三本。(朝 テークアウトはどこもやってない)

・宅配受付でおばさんに「頭がおかしい」と言われた。(←様に 感じただけだが・・・)

・いろいろお金がかかっていたが、更に プラス ツアー代金、お金かけた割には、散々だったのだ。

マー君ポツリと 「何でこんな仕打ちが・・・」 

マー君またみんなで行こうよ、元気出していこうよ。

後日談として・・ビール会社に勤めたマー君 北海道に転勤になったので スノボーやリまくっていた。
  
ようやく 悪夢から開放されたか・・・


追記
 マー君が結婚をした。(おめでとー 北海道で スノボの技だけでなく 奥さんまで手に入れてきた-)
マー君、新婚旅行へ行き タヒチの海岸に感激して いきなり走る。
その時、マー君 海岸で 激しく足を捻挫したらしい・・・なんと(タヒチ初日)

一ヶ月位たった後 カンカンで見たマー君の足の色は ど紫色!
足の裏 内出血で パンパンに腫れてていた。
タヒチでは プールに浮かんでいただけらしい・・・・

一々(いちいち)カンカンに報告するのは、これらの厄(やく)を落として行くのが 目的らしいが・・・。

皆さんは マー君みたいに カンカンに厄を置いて行かないようにね。
お願いだからもって帰ってください。

最近なぜか 肩が重い気がする・・・気のせいか?

内容については、ほぼ事実に基づきましたが、登場人物は全て仮名です。     

 (文中の写真リンクは本文とは関係有りません?)

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