理容料金に付いて
「組合で料金が決まっているのでしょう」・こんなことをよく言われました。
闇カルテルで 「価格取り決めが有る」ような事を お客さんが感じているのでしょう。
確かに、約40年前、理容店どうしのダンピング競争が一時ありました。
その時の状態は、そうとう酷かったそうで、
消毒も、オザナリに成りやすい状態が続くようでは いけません。
その時に 組合の話し合いで、料金のカルテルが結ばれたと、思います。
(現在はさまざま料金設定が、各店自由に独自設定されています。)
消毒に関しては、エイズ問題で理容店も緊張しましたが、
法律上、理容店で行う消毒は通常 エイズはもとより、
劇症肝炎などにも対応するような基準で 安心です。
では、話を戻し適正価格とは
現状では適正料金は お客様自身が理容店を選ぶしかありません。
料金は、時間と技術の兼ね合いによります。
お客様は、何に対して料金を払っているか。
髪をカットしたりする行為、つまり技術に対し料金を支払っていますね。
実際、表向きは、理容店側も技術を売り物にしています。
でも本当は、技術を売り物のような顔をしているが、実際には時間を売っているのです。
理容施術はマンツーマンで行います。
お一人1時間近く掛ければ、一日8名位までしか出来ません。
つまり、料金は(一人)時間あたりの売上の問題です。
一日いくら売り上げれば 技術者として納得できるか、
またその技術を、お客様が購入するか、の問題です。
「俺は技術が高く 早いからもっと人数をこなす事が出来る」
なんて おっしゃる理容師の方も居りますでしょう。
その方も、ひまな時間分を、取り戻せませんよね。
時間はスットク出来ません。
技術者は(その人個人の)限られた(働ける)時間を 切り売りしています。
あなたに与えられた命の時間は、いくらで切り売りしてくれますか?
技術が高いことは、リピーターさんを得るため必要です、
料金を頂く以上当たり前のことで、更に精進する事は大切です。
大評判の理容師、美容師の場合は、大変ステータスも有り、
高料金で構わないでしょう。
ですが、評判は、TV局が戦略でスターを作り上げた場合もあります。
やはり技術内容と 時間の兼ね合いです。
大雑把に言うと、施実時間を一人1時間掛けるお店から見て、半額なら
1時間に2名
、1/3の料金なら1時間3人、行う事が必要になります。
料金が安い理容店の場合は、時間を販売している以上
どこかで帳尻を合わせなければいけません。
そこの従業員の給料体制の多くは売上歩合制で、
込んでいる時は、特に速く終わらせようとします。
歩合なら あたり前ですね。
実は10分間に一人やるとしたら、
一時間あたりに計算すると 案外高い料金です。
しかし、早く終わって欲しい方には良いですね。
安い料金の理容店も有り、高い理容店もあります、
料金を高く取るところは、丁寧出来る余裕があり、技術的にも 安心と言えましょう。
理容料金の中には、必要経費が含まれ全てが収入になるわけではありません、
〔理容師に成るのもタダではありません。〕
お客様から頂く料金は、稼ぎで、収入は経費を除くぶんです。
理容師の収入は、料金表を見れば一目瞭然。
1日何名で、必要経費を引き、粗利6割位だとしたら・・・
〔顧客単価×来客数(8時間で8人位)×約60%前後=技術者給与〕これがMAX
しかし(一日平均来客人数はMAXの約60%名)です。
したがってMAXの40%減が(一人の)技術者の給与です。
昔、ピンクのヘルメットをかぶり、
中P連〔チュウピレン?主婦連だったかな〕が
「床屋の料金が高いぞー」と シュプレヒコール浴びせられ、
理容店が槍玉に挙げられた事も有ったです。
もうピンクのヘルメット軍団の方は、
忘れてしまったかも知れません。
その時の、ピンヘル主婦ご主人の、時間あたりの収入は いくらだったのか?
まさか、当時のピンヘル軍団は、職業差別をして、
とこ屋がご自分の「ご主人と同じに収入があることが許せない。」
と、言っていたのでしょうか。
内容が分からなっかったとしても、少なくとも、女性の地位向上を目指した行為では有りませんでしたね。
また、理容店や理容組合側が 料金値上げの言い訳を
諸物価の値上がりを挙げていました。
半分冗談で「髪の少ない場合安くしろ」との声にも、
「より神経を使い、1本いっぽん大切に・・云々」
こんな言い訳をしないで、「時間は同じに掛けるから、
料金も同じです」と、言えばいいのです。
何の料金か、です、やはり時間と、見合った技術でしょ。
「本日は、ハゲ割引致します・貴方は禿てきたので2割引きです」
いきなり自分では薄くないと思っているのに、嫌でしょう・・・
当店は、頭皮マッサージ等をやって、同じ時間をかけてます。
値上げの本当の理由は、
時代に合わせ、「人並みに収入が欲しい」、これが本音。
機材、剤料の値上がりは微々たる物、多くの値上げは辛いので、
今一度 サービス業の料金は、サービスと時間に有ることを考えて
もし、値上げする時が有れば、 変な言い訳で誤魔化さない事です。
でも・・今のご時世、値上げは難しい処もあります。
PS これは修理工や調理士、大工さんなど
人が技術を使い 稼ぐ仕事全部に言えます。
命の時間を、切り売りですから。
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