きたない店が美味いんだ うどん


食べ物屋さんは きたない店の方が 美味いモノを出す」こんな話を聞いたことは有りませんか。

私も、「店構えが立派だから美味い とは言えない」と思っていた。

新幹線脇のある所に 店構えがキタナイうどん屋を発見したいた。

何時か入ってやろうと思ってはいたが 中々チャンスがない。

今日は用事が早く終わり、たまたま、そのうどん屋さんの前を通る。

そこで、「今日こそは入る」と心に決めていた。

外見はプレハブ造りで 全く食欲は感じない造り?だが。

冒頭に書いた様に「この店こそ穴場の店」と信じ、奥さんと共に 初めて入る。

私が先に 店の中に入ろうとしたが、カウンターだけの店は汚いを通り越し、簡単に言えば「不潔

おもわず引き返したくなった。

奥さんも「ほんとに入るの」と目がものを言っていた、足が前に進んで行かないみたい。

ここは 男である私が「先に入るしかない」決心を固めカウンターに座る。

奥さんはまだ外にいたが ためらいながらも入って来た。

内装は全て コンパネ、つまりやや厚いベニヤだ、カウンターだけで7名で満席の狭い店だ。

表紙の破れた 3ヶ月位前の 少年まんが誌が 雑然と窓枠に置いてある。

店の中には 60歳近いおばさん 「何する」 いきなり注文を取る。

(私の)奥さん 警戒して「うどん下さい」   私、「天ぷらうどん

店内の観察で、面食らったのは、天井からぶる下がるハエ取り紙

縄のれんのごとく 10本位ぶら下っている。(ひえ〜・・・)

補足説明

ハエ取り紙 これは知らない人が多いでしょう、説明をすると・・・

幅3〜5cmの紙が1〜1.2m位 巻いてあり 筒に入っている。

その筒の中から紙を引っ張り出すと らせん状に出てくる。

その紙が天井からぶら下っている。

続けると、「ハエ取り紙」と謳(うた)っているからには ハエが取れる。

茶色で透明な ベタベタの粘着糊(ねんちゃくのり)が、これでもかと ベッ多り 付いている。

補足説明以上です

その全てのハエ取り紙に 巨大なハエが70〜80匹位づつ 張り付いている。(おう おぅ)

張り付いている中には 手足が動いている蝿もくっ付いていて、時々 蝿の「プーン」という羽音まで聞こえる。

それにしても でかいハエだ、ウジでも生みそうな腹部をしている。※注

しかも、そんなハエ取り紙が カウンターの上に(10本位) ぶら下っている。

そんな 蝿がベタベタ張り付いている物が ぶら下がっている所で うどんを食べるのは初めて。

奥さんも当然 気をもんでいるようだ。

私は、ウジでも降ってこないかと観察していた

※(奥さんには言っていないが、大きなハエは 腹部に卵じゃなく、ウジ入ってます、1mm位のヤツ、透明感があるウジを直接 生みます。)

それを知っている私は、ドキドキしながら うどんの出来るのを待っていた。(スリルを感じたい人にお薦め!)

先ほど火をつけた鍋に 手をおきながら おばさんが「わたしゃーね もう 商売したくないよー 仕方なし やってんだー・・アレコレ、ドーたらカンヌン」

いらっしゃいませ」も言わない おばさんがいきなり ぐち? 喋りはじめた、店内にいるのは我々二人だけ。

しかし、話を合わせようがない 何喋っているか内容がわからん。

いろいろ言っていたが 要は 遊びでここをやっているって事か?

おばさん ビニール袋に入っている茹でうどんを お湯に入れた(ダボの中)・・・・

もーあきらめました 美味い まずいは いいから 「汚く作らないで欲しい」と願うばかり。

奥さんのうどん出来ました、まだうどんが カクカクしている、茹でが足りないみたい。

奥さんと目が合い 危うく吹き出すところだった、何が言いたいか 解りやすい目で訴えている

私のうどんは その茹でたりないうどんの上に天ぷらが乗る・・・ハズ!・・・?

なっなんだ・・・?ギョウザじゃん  「・・・をっ」・・・  載(の)せたよ・・・

なんだ?煎餅(せんべい)みたいな・・・小さいお好み焼き? 「えっ」・・・ 載せたよ・・・

ついに 出て きちゃった・・・・わたしの前に・・・・

今度は 奥さんが 吹き出しそうな顔をしていた。(私のうどんの方が 絵的に笑える、私はかなり不愉快だが)

おばさんが「天ぷら終わったから それね

それね」って、(ギョーザかよ、それにしても小さいギョウザ(小指位)で、おまけに焼けてないじゃん。)

(たぶん天ぷらなんだろうな このお好み焼きみたいな小さいのは・・・・)

カラッと上がる天ぷらを、サックッと」などとは 程遠い まわりが透明な小麦粉、これは「もんじゃ?
 
取り合えず 割り箸が束になっている箸立ての中から きれいそうな割り箸を選ぶ。

お好み焼き見たいな物に 一応歯は立てたが 油臭くねチョッとしていて 恐ろしくて口に出来ない・・

歯の先で噛んだだけ、食べたふりして 真っ黒な汁(つゆ)に沈める

さいわい?汁が完璧に隠してくれる。(ここまで黒い汁は関東の人間でも 抵抗感が在ると思うが・・・)

次、小さーいタイ(国)の生春巻きみたいな つまり、皮が透き通っている手造りギョウザ?・・かじる 「あ〜・・だめだ」食えん、

しかし、何で天ぷらうどんが ギョーザうどんに なちゃうのよ(だいたい そんなうどん ねーだろーっての)

うどんをすする 「つるつる」など程遠い「もそもそ」。

しかも、相変わらず頭上では「ブ〜ン ジー」とウジでも降ってきそうな雰囲気。

お互い、合図を送るでもなく、チラッと見ただけだが 目が先ほどにもまして 何を言いたいか物語っている。

いきなり立ち上がり、奥さんと二人で「あー、もーお腹一杯」などと言いながら 残して出てきた。

(しかも 「ごちそーさま」なんて言っちゃって)

奥さんも無言で車に乗り 発車・・・しばし無言・・・声を合わせ「すごかったねー」で おお笑い!!

(私、かなり反省をしました、「店がきたないほうが美味い」?、皆さん、限度ありますヨ。)

かなりのカルチャーショック(グーで殴られた気分)でした。

時々前を通ると、たま〜に トラックが止まっているが・・・
お腹の通じは良くなって、物流が滞(とどこお)るかもね。
床屋がチョッとネタ




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