魚屋さん   

魚屋さんもたまには 床屋さんでリラックスしているときに愚痴もこぼします。

お互い客商売、確かにお客さま有っての商売ですが、大変なお客様がいるらしく、
そんな ある日のことを言っていました。

東北の方が良く食べる海鞘(ホヤ・宮城県で特に有名)を知っていますでしょうか。

海鞘(ホヤ)は
ホヤ目に属する原索動物の総称。単体のものは球形または卵形で、革質の被嚢でおおわれる。体の下端で他物に付着し、上端には入水孔(口)と出水孔(排出孔)とがあり、食物を水とともに吸いこむ。群体をなすものは各個体がきわめて小さく、共通の寒天質のなかに並ぶ。幼生はオタマジャクシ形で、尾に脊索をもつが成体になると失う。各地の浅海の岩礁域に分布する。食用になるマボヤ・アカボヤなどのほか、発光するヒカリボヤなどが知られる。初夏の頃が旬(しゅん)で、俳諧では夏の季語とされているが、古くは冬の季語ともされていた。《季・夏》
Kokugo Dai Jiten Dictionary. Shinsou-ban (Revised edition) ゥ Shogakukan 1988.国語大辞典(新装版)ゥ小学館 1988.

当然関東の人はなじみが薄いが、これがまた酒の肴に 刺身(なま)よし、湯通ししてから わさび醤油でも乙です。

魚屋さん、良いホヤが市場で目に付き 仕入れてきたが数は出ない。

ものめずらしさで買っていく主婦もいるが、大体は食べ方を知っている人が買う。

食べ方をわからなければ 魚屋さんに聞くことが 常連になる秘訣でもある。

ところが、海鞘を売りさばいた後日、怒り心頭といった感じで主婦が怒鳴り込んできた。

「何あんなもの売ってるの、主人もまずいって言ってたわ、まったくおいしいってゆーから買ったのに」
などと言うような事で怒っているらしい。

魚屋さんも どのように料理をしたのか聞いたが、どうやら生の殻付のまま網焼きをしていたらしく

「一時間くらい焼いても水が出てきて 生っぽいし良く焼いたら臭くて食べれなかった」そうだ。

殻を裂いて中のものを調理すると美味しいのに 勿体無いね。

しかしなんでも焼けば良いってもんじゃ無いけどね、相当 焼いたら苦労するはずだ。

殻の中 水だらけだからね、熱水が噴出し とんでもない事になって 

魚屋さんのお顔を思い浮かべながら、怒りながら焼いていたのかな。

「アッ アッチーなこのやろー」などと 焼きながら言っていたかは 定かではない。 


          
床屋でチョッとネタ



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魚屋さん 2

魚屋さんの店先にドラマがある。

毎日のように魚屋に行くと お客さん同士も顔なじみになる、そんな中には あつかましい人もいる
(行動や言動で その人柄がわかる)。

シコイワシをご存知でしょうか(←俗名です 本当はカタクチイワシの事です)、おとなの小指くらいの大きさですが、ザル一杯に盛られ100円で売られているときがありました。

またこれが 刺身にして生姜醤油でいただくと美味い、二杯酢でもいける、ただし下ごしらえが大変です。

身と骨を切り離すのだが 数があるから時間が掛かる、その下拵え(したごしらえ)を魚屋さんに頼んでいる。

時間帯が夕方の魚屋さんにとって稼ぎ時、この忙しい時に 安い魚の下拵え(したごしらえ)をさせようとしていた。

魚屋さん、「空いているときになら やってあげられるのに いそがしい時に言われても無理だ」と言っていた。

簡単な方法がある、包丁を使わず、荷造りで使ってる一センチ5ミリくらいの幅広ビニール紐で こそげ取ると簡単に身だけが取れる。

また、その あつかましい奥さんは料理もあまり知らないみたいで、魚を買いに来たお客さんに「その魚どうするの」とよく聞いている。

料理を聞くのは 聞かれる方も悪い気はしない、勉強熱心で感心できる。

親切な主婦は煮魚の煮方を 水の代わりに お酒だけを使う事など色々なコツを教えるが。

親切な主婦に対し「えー煮魚なのに水使わないのーそんなやり方ないわよー」などと大きな声で言い返すらしい。

良かれと思い ポイントを教えた親切な主婦の方が 料理を知らないと言わんばかり、魚屋さんが見て困っていた。

またある時、鯵(アジ)を買っていた その親切な主婦に「その鯵どう料理するの」またまた あつかま主婦が聞いていた。

親切主婦は「半分くらい鯵のたたき、後は煮魚と、焼き魚にします」とまた教えていた。

あつかましい主婦が「エーそんなめんどくさい事をするのー、同じ魚を3種類にしても無駄でしょ」と叫んでいるのか、声が大きい。

親切主婦は 教えるたびに けなされガッカリ、親切があだです。

そんな状況を見ていて「料理面倒なら聞かなきゃ良いのに」と魚屋さんが ボソリ言っていた。

そんな感じで迷惑を撒き散らす あつかま主婦に よく遭ってしまう親切主婦が、今回は仕返しを考えてきたようだ。

ある日 生きのいいイワシが安い時 その親切主婦に 魚屋さんの方から「今日はイワシがいいよー」などと声が掛かる。

イワシの刺身は美味い、これこそ酒の肴に最高 小骨が多いから包丁だけでなく 毛抜きで横骨を取ってお刺身にする。

魚屋さんも「下拵えをしてあげようか」と言ってくれるが 鮮度が落ちる事もあり 断る、帰ろうとしたところ またも出没。

魚屋さんと親切主婦が話していると 何か良い事が有るかと鼻を利かし またあの あつかま主婦が割り込んできた。

やはり、「今日はその魚をどう料理するの」と聞いてきた、だが今日の親切主婦は簡単な料理法があると教えていた。

魚屋さんも 下拵えをしなくて済む調理法だ、親切主婦の 酒飲みの旦那と企んできたのか・・・?なんと、

鮮度のいいイワシを「よーく茹(ゆ)でて〜、マスタードで食べると美味しいですよ〜」と あつかま主婦に教えていた。

魚屋も 茹でたら不味い(まずい)だろうと思ったが、「はは〜ん」。

魚屋が あつかま主婦に聞こえないように、親切主婦に「やったね〜仕返ししたでしょ」、親切主婦が「でへ」と舌を出していた。

だが後日 親切主婦は、あつかま主婦に「会いにくいな〜」と思っていたが、魚屋でばったり遭ってしまう。

まずいと思った、「怒ってくるかな」と心配していた。

ところが、あつかま主婦は満面の笑み?、ニコニコしながら「この前は ありがとう」と言っていた。

さらに「宅の主人も 美味しいと言っておりました」と来た。

包丁も使わない簡単な料理?で気に入ったのか、喜んでいるから 結果、親切主婦は親切のままでいられ、双方両得?。

(大きな旅館で大量の魚を調理する場合、下茹でをする事があるが、これは食中毒対策で、けっして美味しくはない。)

あつかま主婦のご主人も大変だ、外で酒を飲む機会がある男性が 茹でてパサパサに成ったイワシを 美味しいなどと言うはずがない。(ハラワタも取らず 茹でるのも手を抜いて やや生だったら美味いかも?まさかね)

あつかま主婦の家庭内が見えてくるようだ、奥さんを愛しているのか?

言っても無駄と思っているのかは 定かではないが、・・・「う〜む・・・」

ご主人にエールを送る、耐えるんだ!茹で魚はまだまだ続くぞ、美味しい魚は外で食べればいいジャン。

仕返しで 鮮度のいい魚を 茹でさせた親切?主婦、それに気づいた魚屋さん おみごと  あつかま主婦ご主人かわいそう。

          
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