渓流釣り 〔テンカラ〕
朝間づめ(日の出前後:魚の朝食時間帯)を狙うのには 前の日からテントで泊り込むか、
真夜中に林道を走り 暗いうちに仕度をして 朝間づめを狙うかのどちらかだ。

今回は真夜中に家を出て、車で林道を走る。
当然だが 街灯など無い林道は 月が出ていなければ真っ暗で ガードレールが無いカーブは、
道がどのくらいカーブしているか判らない。
車のライトは 真っ直ぐで、正面は明るいが、カーブの曲がった先は照らしてくれないからね。

車種によっては、ウインカーを付けた方向に、補助灯が点きカーブを照らしてくれるが、
多くの車種場合に頼りになるのはフォグランプ。
スポットタイプのフォグランプはダメ、通常のフォグランプなら光が広がり、カーブの先を照らしてくれる。
月のない日の林道は、フォグ無い場合、ウインカーでも良いし、非常停止灯(ハザードランプ)も良い。

私は 何回か経験して、前に来ている林道だから、少しはカーブの強さなどが判っているので 何とか走れるが、始めての人は かなり慎重な運転を強いられるだろう。

かなり上流に車を止め車から、自転車を降ろし、自転車で下流方面に移動し、邪魔にならないように自転車を置いて、そこから釣りをしながら上流に向う作戦だ。。

車を止める所も考えなくてはいけないが、ここはかなり広い場所がある、ダンプカーも駐車できて回転するような場所だ。
朝早く撤収しないと邪魔になる、朝まづめは4:30〜6:30の間ぐらいで7:00には終了して帰るから大丈夫だ。

車の外で 車内灯を頼りに ウェ−ダー等に穿き替えていると、林道を走ってくる車のエンジン音が聞こえてきて、ほど無くして林道の中から一台の車が見えた。

「かなりの悪路の林道を、あの車で走ってきたのか」と 想わせるような車高が低い、セドリックかグロリアか、その窓にはフイルムが貼ってあり真っ黒 中はまるっきり見えない。

こちらを確認したと思われるが、その途端 その車が止まった。
こちらの様子をうかがっている様子で、アイドリング状態で道の部分に止まっている。
広いこの空地に駐車する様に、此方に来るわけでもなく 道の所で止まっているのだ。

動き出した。

だが、またすぐ止まる・・・

川に前向きで駐車している わたしの車の後ろの位置で・・・止まった。(なんだ?)

また動き出した。

だが、そのままもっと先に行くのかと見ていたら、またブレーキランプが点き停車する。
程なく、上に続く道の林の中に入っていく。

異常に遅い速度で移動しながら、3回も止まり、車から下りてくる訳でもなく こちらを様子を覗うように、林道の中へ更に上がって行った。

気味が悪いので 仕度が終わったらすぐに自転車にのり下流方面に下る、あの車が戻ってくる前に川に下りてしまえば大丈夫。

ここから先の林道は 私が止めたところから10分も車で走れば 行き止まり、必ず戻ってくる。

しかし、あの走り屋仕様の車が 何でこんな悪路の林道に入ってきて しかもこんな真夜中に??
疑問が残るが気にしない事にして テンカラを楽しむ事にした。

白々夜が明けてきた 久しぶりに楽しむ渓流のせせらぎ、持って来た握り飯をほおばる。 
一息ついて、上流に向い川のポイントを毛バリで探りながら、魚に姿を見せないよう釣り上がる。

太陽が高くなり日射してきた、だが どうしても気になる事がある、あの車だ。

上流に だいぶ遡り入ると 両サイドは切り立ち、川から林道はかなり上のほうだ。
木がある林は上部だけで、下の部分は崖(がけ)になっている。
たまに上の方の木々の中を バサバサ バキバキ音を立て 石が落ちてくる。
落ちてくる場所は、川に 落ちてきた石が 多く残っている場所と、その付近。

石が落ちてくる音を聞きながら、遡上するのは かなりスリルがあり、常に落石を気にしながら歩く。

しかし、やはり気になる、あの車、林道に入ってきた目的は何だろう。
釣り師なら ある程度 車高の高い車に乗っているはず・・・
何かを捨てに来たのか・・・・

川に何か落ちていても 中を見ないようにしよう、特に 人が入れる位いのトランクや物が落ちていても・・・
 
そんな想像をしながら 釣りをしていた。
ヤマメを2匹しか釣っていないが「この辺で帰ろう」そんな気になり、そそくさと帰ることにした。

下流に向い歩き、林道に上がれる所を見つけ 林道に出て、車に戻ったが イタズラされている訳でもなく、他の車も近くにいない。

実は、あの車が止まっていたら嫌だから、警戒して身を隠して覗いながら車まで戻った、チキンハートです。

さっさっと身支度をして車に乗り込み、途中 自転車を拾い帰路に。

チキンハートの私は、山で何が怖いかと言うと、幽霊やお化けも本当に出たら嫌だが、それより夜中に人に会うのが特に嫌、無論釣り人なら問題ないが、釣り人以外に会うのが一番怖い。

今回 人に会ってはいないが、挙動(きょどう)が怪しい車を見ただけで 気味が悪かった。

しばらく新聞が気になっていたが、引っかかる記事は何もない。
床屋でチョッとネタ


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